高槻福井整形外科内科クリニック放射線部です。
当院のレントゲン撮影機器をご紹介します。

撮影機器イメージかつてドラマや映画で、医師がレントゲンフィルムを光にかざすシーンをよく目にしました。
しかし現在は、X線撮影の主流はフィルムからデジタルへと移行しています。
近年の目覚ましいデジタルカメラの進化を想像していただければと思います。
撮影すれば瞬時にレントゲン写真が出来上がるまでになりました。画質もフィルムに比べると向上し、昔は描出が困難であった細かい病変も見つけやすくなりました。

レントゲン写真はX線と言われる放射線を用いて撮影します。放射線を用いるということは、被ばくするということにつながるわけですが、医療における被爆は、必要最小限のX線量になるように最適化しております。それでもさらなる低線量を目指し日々機器開発が行われました。

撮影機器イメージ当院ではコニカミノルタ製のFPD(Flat Panel Detector:平面型検出器)というX線受像器が用いられ、大学病院や、大病院でも使用される最新の機器を導入しております。
この機器は従来の装置よりも被ばくが少ない装置です。

被ばくと言うと怖いイメージを持たれる方も多いと思いますが、普通に生活しているだけである程度、宇宙からの放射線を浴びています。
日本では年間2.1mSv(ミリシーベルト)の自然放射線を浴び、ブラジルのある地域では10mSvと日本の約5倍の自然放射線の地域もあります。ただこの地域の健康状況、生まれる子供の性比、先天性異常や流産、死産、乳児死亡、受胎率、出産率などは他の地域と差はなかったと言われており、自然放射線は人体に害があるものとは考えにくいです。 

宇宙からの放射線は飛行機などの高所で多くなり、ニューヨーク、―東京の一往復で0.2mSvの追加被ばくを受けます。
一方、医療で行う被ばくは検診などで行う胸部撮影は0.06〜0.15mSvです。
当院でも複数回の撮影を行うこともありますが、最新機器と、資格を持った診療放射線技師が撮影することで最小の被ばくで高い診断能力が出るように努めております。
ご不明な点があれば気軽にお声をかけていただければ幸いです。

出典

資源エネルギー庁「原子力2001」他